*拍手ありがとうございます*
短いですが!いちゃいちゃのつもり







「おはよう、はやいね」
ベッドに腰かけて、起こさないように見つめていたのに、アルは意外とパチリと目を覚ました。
まだ眠たそうに目をこすっている。


「いい匂いがする・・・」
と、枕にを頬すりつけて眠りに入りそうな気配、眠るかな、と思って頭に柔らかく手で触れてみると、アルは目を薄く開
いてオレを見上げてきた。
昨日の出来事が思い浮かぶ。できればもう少し寝かしてやりたい。

髪の毛を目尻から耳の後ろまでなぞるようになでると、あんまり手触りがいいんで思わずちょっと笑ってしまった。
「朝飯作ったけど、眠いだろ。まだ寝てろよ。」
「ん」
小さく唸って、今度は鼻を枕に擦りつけている。
そうしたらさらりとしたうなじが自然目に入ったから、指先で耳の後ろをかりかりとなでてみた。
アルがくすぐったそうに笑う。

「猫じゃないんだから」
小さな声でまたはずむように笑っている。細かく上下する体が愛おしくてどうしようもなくて、目尻と瞼に、ありったけ愛
を込めて、きちんと音を立ててキスをした。
大きな瞳が何度か瞬きながら開かれる。
朝日を蓄えたような柔らかい金色の目が細められる、そうしてうーんと小さく伸びをしたから、ほんと、猫みてぇだな、
と思った。

あーでもダメだこんな猫いたら俺は今度は猫狩りの旅に出ちまうぞ。

「俺ももいっかい寝ようかな」

布団の端をめくってベッドに滑り込むと、アルが少しよけて場所を開けてくれた。寝起きの高い愛おしい体を抱きしめ
る。
腕にすっかり閉じ込められた弟は、少し体をすくめて、「今日も寒いね?」と、小さな手を俺のからだに一生懸命回し
てくれる。
「うん…アルはあったけぇな」
こめかみにキスして、ちょっと舐めてみる。アルが目をきゅっと閉じたのがこめかみの動きで伝わってくる。

「・・・せっかく作ってくれたのに。ご飯冷めちゃうね。」
「またあっためるから、いいよ」
今度は額に口付ける。
腕の中の猫は満足げな吐息をはいて見上げてくる。ぽっかりと開けられたかわいい唇にも、軽く一つだけお休みのキ
スを。

金色の大きな目がゆったりと閉じられる、優しく微笑んだままだ。
しばらくしてから、規則正しい呼吸が胸を通して伝わってきた。それにあわせて背中を優しく撫ぜる。

キッチンからはコーヒーの香り、腕の中には世界でいっちばん大切な存在がいる。
幸せだなぁと、おれは胸にまたありったけ、その空気を吸い込んだ。








トップへ
トップへ
戻る
戻る